ヘリコバクター・ピロリ胃炎・萎縮性胃炎
ピロリ菌は、胃の粘膜に生息する菌で、主に胃や十二指腸の病気の原因となります。幼少期に感染し、一度感染すると、除菌しない限り胃の中に棲みつづけます。感染する可能性は15歳くらいまでと言われており、大人になってから夫婦間等で感染することは稀と言われています。
ピロリ菌は、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどを引き起こします。除菌することにより、急性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍になりにくくなります。また、ほとんどの胃がんは、長期にわたるピロリ菌感染による胃粘膜の萎縮性変化により引き起こされることがわかっています。萎縮性変化の進行が胃がん発がんリスクを高めますので、できるだけ早期にピロリ菌除菌療法を行うことにより、発がんリスクの増大を食い止めることができます。
当院では、ヘリコバクター・ピロリ菌除菌治療を積極的に行っています。(日本ヘリコバクター学会 ヘリコバクター・ピロリ菌感染症認定医)健診人間ドック等で胃バリウム検査、ABC健診(胃がんリスク健診)、ペプシノゲン検査、ピロリ菌検査等で、精密検査を勧められた方に対して、まず胃内視鏡検査を行い、ピロリ菌感染胃の確認、萎縮性鼻炎の萎縮度の判定、早期胃がんの検索(除外)を行います。また保険診療の内視鏡検査時にピロリ菌感染が疑われた場合にはピロリ菌存在確認の検査を行い、陽性であればピロリ菌除菌治療を行います。
※ピロリ菌除菌療法を保険診療で行う場合は、事前の胃内視鏡検査による胃内観察が必須です。他院にて人間ドック、健診等で最近、胃内視鏡検査を済ませている場合は、その時の所見用紙をご持参くだされば当院での内視鏡検査を省略できる場合がありますのでご相談ください。